あの日の雪を溶かすように
「そうか…。とにかく、今からでも遅くはない。急いで、病院で専門的な治療を受けなさい。
これは、さっき言った僕の知り合いの医者の連絡先だ。
腕は確かだから。」

「はい。色々と、お世話になりました。」
連絡先の書いた紙を受け取るのとついでに、色々な意味を込めて、
礼を言った。

「…よしてくれ。ボクは、アリスさんに何もできちゃいない。
…何かあったら、またいつでも来なさい。」


先生は最後、なんだかわざと事務的に言った気が、アリスにはした。


そして、それは彼女を、
            
ひどく、孤独にした。
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