清純love
第一章
~挨拶~
はじめまして。
この度"清純love"をご覧頂き誠にありがとうございます。
私は小説を考え、書くという事は全くの未経験者です。初めてということもあり、至らない点も沢山あるかと思いますが温かく見守って頂きたいと思います。

宜しくお願い致します。

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~清純love~


優は名前の通り本当に優しい人だった。
これまで出会った誰よりも。
優は私にとって全てだった。
優が私に残したモノ、絶対忘れないよ。

優? 優に出会ってからの4年間は
ずっとずっと、幸せだったよ。
誰より、きっと。

こんな気持ち、持たせてくれて、
ありがとう。 優。



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~ 6月~

"パシンッ!!"

???:なんで…

男1 :イテッ。…ホントに悪い。

???:意味わかんない!最っ低!!

"バタバタバタ"


私は鈴蘭中学2年生、宮城 優愛(みやぎ ゆい)。
たった今、2年付き合った彼氏に振られた。


" バタバタバタ"


優愛: ハァハァ…

カバンに付けていた彼氏とのお揃いのクマのストラップ。中にはペアリングを入れていつもぶら下げていた。


優愛: … こんなの要らない!!

カバンからストラップを強引に引きちぎって、駅の前のゴミ箱に投げつけて、走っていった。

"カチャンカチャン~"

???: …

足元に転がってきた指輪とその近くに落ちているクマのストラップを拾い上げた。

男2: 優?どうした?

男3:あぁ、今の女の子のじゃね?


"バタバタ"

優が走り出した。


男2:おい、優!遅れんぞ!

優 : … (走って行きながら右手をあげた)

男3: 大丈夫かよ、遅刻すんぞ。

男2: うーん。



"バタバタバタ"


"トンッ"

優愛に追い付き優は優愛の肩を軽く叩いた。

優愛は振り返り優を見た。
ブレザーの制服で左胸らへんに白い名札。
[平山 優]。


優愛:えっ、なんですか?

優: …

優は黙ってクマのストラップとペアリングを優愛に差し出した。

優愛はびっくりしていて、少し二人に沈黙が流れた。



優愛: それ…、もう捨てたんです!
余計な事しないで下さい!

優: …

優愛: 失礼します。


"バタバタバタ"

優は優愛の走ってく背中を見つめていた。




キーンコーンカーンコーン”


優愛の親友:あれ?優愛、カバンのクマは~?

女2:もしかしてあの彼氏さんと、別れたとか!?(笑)

優愛:えっ…別れてなんかないよ、あれよくのくからさ、家に置いてきちゃった。


(何、嘘ついちゃってんだろ。
隠すことでもないのに…)

優愛:あっ!

優愛の親友:なになに、びっくりした~

優愛:あ、ごめん、なんでもない。



(しまった…あのクマのストラップの中に親友の晴香から貰ったキーホルダーも入ってたんだっけ…)



ガラガラガラ~”


優愛の担任の先生:おーい、いつまで立ってんだ、早く席つけ~!


"ガタン"(席についた)


優愛:どうしよう…


(そういえば、朝の男の子、ブレザー着てたから、大葉中学の子かな…
でも、もう持ってるわけないか…)



キーンコーンカーンコーン”


晴香:ねぇ、優愛、今日もウチ来る?


晴香とは幼なじみで家もすごく近い。
親同士も昔から仲良くて、私も放課後によく晴香の家に寄る。


優愛:あ、ごめん、今日はいいや。

晴香:え、なんかあんの?

優愛:んーん…今日は早く帰って寝たいなぁって思ってるから(笑)

晴香:そっか!(笑) わかった!じゃあまた明日ね!

優愛:うん、ごめんね、バイバイ~!


"パタパタパタパタ"





<大葉中学校>


優愛:ここだ…。


( …大葉中学まで来ちゃった。
でも念のため朝のことも謝らないと、だし。)



"パタパタパタ"


女の子集団: え~(笑) まじ~?
てか、今日どこいくー?
なんか食べて帰ろーよ!

優愛:あの!

女の子:…はい。

優愛:あの、この学校に平山くんって男の子いるかな?

女の子: 平山先輩?
先輩じゃない?
うん、多分。

あ、平山 優(ひらやま ゆう)先輩って方なら居ますよ!

優愛: 先輩?

女の子:はい。ウチら1年生なんで。


(青の名札を見せてきた)


女の子:平山先輩は2年生なので、白い名札つけてる人に聞いたらわかると思います!

優愛:そうなんだ。ありがとう。

女の子:はい。 失礼しま~す。

優愛: …朝の人、たしかに白の名札だった。

男3:でさー、あとちょっとだったわけ!そんときに母さんに起こされてさー。

男2:ドンマイだな。(笑)


あ…白い名札。


優愛:あの~

男2:ん?なに?

優愛:えっと、平山くんってわかりますか?

男3:優?知ってるよ!

男2:あぁ、優なら今反省文書いてるよ。(笑)

優愛:反省文?

男2:うん、アイツ今日電車乗り遅れて遅刻したから。(笑)

優愛:えっ。

男2:アイツが遅刻なんて珍しいけどね。朝女の子がストラップ落としていって走って追いかけてったんだ。
反省文も多分あいつは初めて。(笑)

男3:たしかに、俺らはよく書かされんだけどね。(笑)
てか、その制服鈴蘭中?何年?

優愛:あ、うん。2年。

男2:そうなんだ。タメじゃん。

優愛: …

男2:あ、俺ここの2年、藤谷 圭太(ふじや けいた)。

優愛:私、宮城優愛。

圭太:今日部活ないし、優なら、多分あと30分ぐらいしたら出てくるよ。

優愛:そうなんだ。

圭太:うん、…じゃあ、俺ら帰るね。

優愛:あ、ありがとう。

圭太:おう!

男3:じゃあね!



"パタパタパタパタ"



(あと30分くらいか…。)


その後も優愛は大葉中学校の校門で待った。



"パタパタパタパタ"


優愛:あっ!あのー!

優: …

優愛:あ、えっと、朝落し物してた者ですけど。

優: …

優愛:あの…朝は、すいませんでした。わざわざ拾って届けてくれたのに。…すごく態度悪くしちゃって。

優: …

優愛:えっと、あの…あれ、もう捨てちゃいましたよね…?


優は首を軽く振り微笑んでポケットから指輪を入れたクマのストラップを黙って優愛に差し出した。


優愛: …あ。ありがとう。


"パタパタ…"
優は歩いて行こうとした。


優愛:あの!

優が振り返った。

優愛:今朝失礼なことしちゃったし、これ、もっててくれてめっちゃ助かったし…、なんかお礼しないと…。

優: …

優はまた軽く首を振り微笑んでから帰っていった。


優愛: …。



(やっぱり内心怒ってるかな。
都合良すぎだもんね、私。

何も言ってくれないし…。
でも、やっぱりなんか御礼しないと。)



優愛: …


平山、優 … か…。




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