マシュマロな彼




「ユッキー…、私……立てないよ」




甘い声で雪に言う恋ちゃんを、私はただ黙ってみる事しか出来ない…。



唇を噛んで、じっとしている事しか、出来ない…。




雪は、そんな私に気付かず…



「桜っ、俺ちょっと花園さんを保健室に連れて行くから!!」




必死になっていった。




行かないで……。



さっきいえなかった言葉……。今度も言えないみたい。





だって、怪我している人を見捨てろなんて言えないでしょ?




そこまで嫌な女になりたくないの。






< 127 / 281 >

この作品をシェア

pagetop