好きのカタチ

4

 「…………なんで?」



私の頭の中はクエスチョンマークが回っていた。
殴られて幻覚でもみてんのかな……?






それともまさか……佐藤くんが…?

まさかね?


でも、そうだったら嬉しいかな……




「ねぇ?お兄さん達さぁ?こんなか弱い女子と男子いじめて何が楽しい?」








    誰だよ…………



   



「あっ‼そっかっ‼お兄さん達が弱いからしょうがないのかぁっ‼納得、納得。」


一人で笑顔で手を叩いている。
ちょっとくせ毛ではねた髪。八重歯が覗き
ちっちゃい男子だった。



ダレダコイツ。


「てめぇッッッッッ‼なめてんのかよっ」

挑発にのる馬鹿共もどうかと思う。

「なめてなんかないよ? じゃあさ?
かかってくれば?」


彼の目付きがあきらかに変わった。


「クソがぁァァァァっっ‼‼」

相手の繰り出した、右ストレートを最低限の動きでかわし、そのままみぞおちに一発

おぉ…………効くねぇ。

ざっとみて、リーダーらしき人も含め、
8人前後。

二人目、三人目と飛びかかってくる。

彼は猫のように、するりとかわし、二人同時に肘でどつく。


さすがにまずかったらしく、悪党共は
退散してった。


覚えてろよ位いってけよ。











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