初恋








「これ、邪魔………」






メガネを取った







「…………………っっ!」





「え?中野くん?」






顔を隠すように目を逸らした






ヤバイ








「俺、行くわ」





声は震えてなかった?





情けなくない?






少しでもその場から離れたくて、メガネを返して目も合わさずに立ち去った










バクバクと心臓が感じた事のない早さで打ち付ける






屋上の扉が閉まってそのまま座り込んだ






初めて見た高瀬の素顔






何が地味でブスだよ…………







「すっげぇ、可愛い……………」






あー!もう!






言葉にして恥ずかしさが込み上げる






ヤバイ






この感情が'好き'なのであれば






俺は





高瀬の事を





好き過ぎる








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