漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】
心臓の……音?
ぴったりとくっついた恭の胸に耳を済ませる。
──ドッドッドッド
「凄い……早い……」
「心臓止まるかと思った。死ぬほど心配した」
そう言って恭はまたギュウっと力を入れる。
心なしか恭、震えてる。
あたしバカだ。
いくら潤を引き止めたかったといえ、恭の気持ちを考えるべきだった。
恭には大切なものを失った過去があって、きっとトラウマになってるはずなのに……
何であたしはこんな軽率な行動をしてしまったんだろう。
きっと凄く不安だったはず。