あのね、先生。-番外編-

運転できるメンバーは当然のように前の席に座って、免許を持ってないあたしと加地くんは必然的に2人一緒に後ろの席になった。

「蓮くんと。まぁ、上手くいってないってことは絶対ないと思うけど」

音楽をかけてるしそれぞれみんな隣の人と喋ってるし、多分蓮くんのところまであたしたちの声は届かない。

「んー、今までと変わんないよ。喧嘩もほとんどしないし、仕事終わりとか休みの日とかもちゃんと会えてるし」

「そ、よかった」

よかった、なんて言う加地くんは少し嬉しそうな顔をしていた。

どこまでも優しい人だ。

別れて随分経ったのに、こうして蓮くんとあたしが上手くいってることを知ると嬉しそうな顔をする。


「加地くん久しぶりだよね、最近会ってなかったし。今日も来れるか分からないって言ってたし」

「忙しくてさ。つーか、よく全員揃ったよな。一泊二日なのに」

あたしも一泊二日となると全員集まるのは無理かな、なんて思ってたけど、何とか全員集まれた。

その中に先生が3人もいるのは大分違和感があるけど。
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