あのね、先生。-番外編-

それを思ってたのはどうやら俺だけじゃなく加地くんも同じみたいで。

「人前で、しかも外で、こんな預けきった顔で寝るかよ普通」

「預けきった顔って」

思わず笑みが溢れた。

安心して寝られるってことが言いたかったんだろう。場所がどこであっても居心地がいいって思ってくれたなら、そんなの嬉しいに決まってる。


「じゃあまた後で」

そう言って部屋に入っていった白城くんと高橋さん。加地くんと中村先生も、諦めたように同じ部屋に入っていく。

「あ、吉野先生すいません、鍵開けてもらっていいですか?」

残った吉野先生に部屋の鍵を開けてもらって、中に入る。

ドアが閉まるのを体でとめて、朝よりも上機嫌な吉野先生に聞いてみた。


「うまくいきました?」

きっとそれは茉央ちゃんも気になってることだと思うから。

「進展はありましたよ。付き合ってはないですけど、気長に待つことにします」

よっぽど嬉しかったんだろう。

誰が見たって分かるくらい上機嫌で、多分気長に待つっていうのは中村先生の性格を考えた上での言葉。
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