あのね、先生。-番外編-
「吉野先生ってさ、色々あって俺もあんまり好きじゃねーけど、多分元はいい人だと思うんだよね」
「だからって俺があの人と付き合う理由にはならないだろ」
半分呆れてそう言うと、白城は諦めたように笑った。
「ほんとに可能性もねぇんだな?」
「ない」
「あっそ。可能性あるなら、吉野先生も海誘ってもいいかなーって思ったんだけど、やめとくか」
そういうことか。
こいつその可能性も考えて直接言いに来たんだな。
「お前、吉野先生と海なんか行ったらそれこそ噂になるだろ」
「バレなきゃいけるって」
「バーカ、どっから漏れるか分かんねぇだろ。俺面倒くさいの嫌だし」
「だと思った。まぁ、気が変わったら自分で誘っといてよ。俺帰るからさ」
「ねぇわ。」