笑顔の裏側に
そうして朝食を済ませ、私は片付けや洗濯をこなしていく。

全ての家事がひと段落したところで、時計を見ればもうすぐ14時。

朝の出だしが遅かった分、後ろにずれてしまった。

お昼の準備もしないと。

その前に買い物に行かないと何もない。

先生に声を掛ければ、俺も行くと言って、勢いよくパソコンを閉じた。

病み上がりだし、家でゆっくりしてて欲しいけど、仕方がない。

体も大事だけど、心も大事。

1人にして不安と恐怖に襲われてしまうよりはと思い、特に何も言わず頷いた。

その分、明日は行かなくて良いように今日で全部買い揃えよう。

いつものように、マスクとキャップを着用する。

先生にも病み上がりだからと言って、マスクを付けさせた。

そしてスーパーに向かいがてら、先生の食べたいものを聞き、栄養バランスと胃に優しいものを考えていく。

スーパーへ入ると、カゴとカートを用意する。

するとすぐに先生が押してくれた。

考えたメニューをもとに、野菜から順番に回っていく。

鮮魚コーナーで魚を選んでいると、先生が慌ててこちらに駆け寄ってきた。

「優美、もう終わったか!?」

必死な形相に思わず後ずさる。

「え‥後うどんを買ったら終わりですけ‥」

「なら早く買ってさっさと出るぞ!」

そのまま腕を引かれて、冷凍食品のコーナーの方に強引に連れて行かれる。

「ちょっとどうしたんですか?」

コーナーの影まで来ると、いきなり立ち止まった。
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