笑顔の裏側に
それからケーキを食べて、お風呂に入り、ソファーでテレビを見ながらまったりとしていた。

テレビではクリスマス特集でイルミネーションを紹介していて、どれもすごく綺麗だった。

今はライトアップだけでなく、最新技術を用いたものや、プラネタリウムのように天井に映し出されるもの、シャボン玉を使った演出などいろいろあるらしい。

悠はもう飽きてしまったみたいで、私の髪の毛で遊んでる。

「違うのにする?」

リモコンを渡すと、受け取ったかと思えば、チャンネルを回さずにテーブルの上に置かれた。

「おいで。」

腕を広げられて、迷わず抱きついた。

どうやら私はその言葉に弱いらしい。

全てを捨てて飛び込んでしまいたくなる。

悠の胸元に顔を埋めた。

名前を呼ばれて顔を上げれば、キスされる。

「好きだよ。」

「私も好き。」

啄むようにキスされて体が痺れる。

お互いの息遣いとリップ音がますますドキドキを加速させる。

抑えられずに漏れた声が余計にいやらしさを煽った。
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