青空の下月夜に舞う 3
少しずつ、少しずつ
ご両親は、働いている様で。
兄弟は居るけど、まだ遅くならないと帰ってこないと言う。


テレビを付けて、適当にチャンネルを変えたけど、面白いものはなく……


「私が、さ。もし……」

「あんだよ」


一々凄まないでよね。

やっぱり気になる。さっきの事。
忘れるなんて無理。
だって明らかに私は部外者じゃないじゃん。


「さっきのプロレスラーに見つかってたらどうなってたの?」

「なんもねえよ」

「バイト先だよ?」

「なんもねえって」

「また来るのかな……」

「しつけぇな……」


だってそうじゃん。
あの店に迷惑はかけられない。

私の顔見るだけで。拒否したら普通殴る?!
信じられないけど、そんな世界なんだよ、ね……?
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