俺様王子?!

…そういえば、なんでこいつはこんなに傷だらけなんだ?

「なぁ」

「何?」

美姫が上目遣いで見てくる…ヤバイ…

「あ、あぁ…ん…な、なんでそんなに傷だらけなんだ?」

「えっ…」

美姫、めちゃ×2困ってる?

「おい」

「あっ…あ、うん…実はね、階段から落ちて…」

…………

「はぁ嘘はやめろ」

「う、嘘じゃないもん…」
「………バカ?」

「な!」

バカだろ…俺には嘘だってわかるぞ?だって…

「俺はお前が倒れたって聞いたから、保健室に行ったんだぞ?落ちたなら、落ちたって聞くし」

当たり前だろ?

「…そうだよね…でも…ごめんなさい。言えない」

「はぁ?!」

「私…彼氏でもなければ、好きでもない人に、いちいち言いたくない」

………マジかよ………

こんなになってるんだぞ?
「…そんなに言えないのか?」

「………」

美姫は黙って首を縦にふった。    なぁ?俺ってそんなに頼りないか?

「わかった。けど、なんかあったらスグ言えよ」

「……うん……」

絶対だぞ?




…だけど、俺はなんでこの時にもっとわかってやれなかったんだろうな…
わかってやれてれば、お前はあんな事にならなかった…





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