眠れる森の醜女
眠り姫の幸せ
サラ姫はエルダー王子を好きだと自覚してから

まっすぐに見てくるその瞳が恥ずかしくて

つい目をそらしてしまうことが多くなった

エルダーはたびたび姫の部屋を訪れ

ガンダー国やサラ姫が生きた時代のことを訪ねては

サラ姫が答えるという毎日が続いている

「こんなにも日がたっても俺の名前は読んでくれないんだな」

え?いま何とおっしゃいましたの?

ぽつりとエルダーが呟いた言葉を頭の中でくり返すサラ姫

「あんたと話すのは楽しい・・女の話なんてつまらないものだった
だけど、あんたは幅広い知識と俺の話を聞き確実な答えをくれる・・」

「・・・・」

「俺、あんたが妃と噂されんのイヤじゃない。あんたはどうなの?」

「わたくしは・・」

今ではエルダーの前で顔を隠すことをやめたサラ姫だが

エルダーの言動に顔が赤くなったこと袖口で顔を隠そうとする

「わたくしもイヤではありません・・」

蚊の鳴くような小さな声ではあったが、自分と同じ気持ちであるという

サラ姫、そして顔を赤くする様子をみてエルダーは

「もしかしたら一目見た瞬間から、惹かれていたのかもな」

え??

エルダーの顔が近付き

隠していた手を払われやさしく口づけをされた


「これもイヤ?」

「イヤじゃないです・・」

そして口づけはもっと深くなっていった

「名前を呼んで・・」

「エルダー王子」

「王子はいらない」

「エルダーさま?」

ふっと小さく笑いサラ姫から離れるエルダー

まあいいかと笑う顔はかわいらしい
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