ハートをはんぶんこ。 ~時にすれ違うハートの行方~
でもね、河村君との会話はそれからもあたしからしたら普通だった。
別に避けられるわけでもなく、『おねぇ』って呼ばれなくなるわけじゃなく。
だから余計に気付かなかったのかな、河村君の気持ち。

〜これには単純な理由があって〜

河村君は『結婚していても遊ぶことはできるじゃん』と思ったらしい(笑)
じゃぁ、友達として仲良くなろう。
そうしたら、遊び行ったりとかできるかも?って。
単細胞?よく言えばプラス思考?


それからしばらくして携帯を初めて聞いた。
副店長と携帯の話していて何気なく河村君に聞いたの。

『河村君、携帯ドコモ?』

『ドコモっす』

『じゃぁ、教えて〜』

そう言って、河村君の携帯を偶然(?)ゲット。
でも、あたし自分の携帯、教えるの忘れたんだよね“o(>ω< )o”
バカバカ。
聞いてさっさと帰っちゃったの。

河村君は…
『え?聞き逃げ?』って思ったみたいだよ(笑)

教えてないことに気付いたあたしはすぐにメールして。
でも、名前書くの忘れて結局、慌てて電話。
その電話がきっかけで河村君のもうひとつの仕事が始まる前でちょっとだけ逢うことに。
河村君の車に乗ったのもこれが初めて。
店の外で逢うのもこれが初めて。
この時間がすごくラクだった。
やっぱり話してると楽しい。
でも、あたしは河村君があたしが人妻だってことを気にしてるなんて知らなかった。
だって、あたしはこの恋に気付いてなかったの。
癒されてることも好意を持ってることも。
< 5 / 22 >

この作品をシェア

pagetop