吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち




コンコン…


部屋のドアを叩く音がする。


少し警戒しながら
ドアに近寄りる。



「バルクです。
開けてください。」



確かにバルクの声でそう言った。

…しかし、違和感があった。
それが何かはわからない。


そのままにもしておけず
扉を開けることにした。




カチャ



「バルク様…何かありま……」


ドアを開けその人物に目をやる。



…そこには、
先ほどの試験管がいた。




その手にはナイフ。


「中に入れてくれるの?」



一言、そう言った試験管は
‘‘だめです。’’
とは、言わせないような
気迫をしていた。




「ど、どうぞ…」



その迫力に負け、
部屋に試験管を入れた。


何の用があるのかわからず、
不安な顔をしていると…



< 55 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop