バーフライズ・ストンプ
「ありがとうございますー。

後でお茶をお持ちしますね♪」

ポニーテールにした髪を揺らしながら、いちごちゃんはキッチンへと向かった。

わたしは階段をのぼり、「KOUME」と言うかわいらしいプレートがかかってある部屋の前についた。

センセイ曰く、中学校の美術の時間にいちごちゃんが作ったものなのだそうだ。

コンコンとドアをたたくと、
「どうぞ」

中からセンセイの声が聞こえた。

ガチャッとドアを開けると、花のような甘い香りが漂った。

「ああ、原稿だね」

わたしの姿を見たセンセイは、分厚い茶封筒を差し出した。

「ありがとうございます」

センセイの手から茶封筒を受け取ったわたしはお礼を言った。
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