バーフライズ・ストンプ
この瞬間が怖くて、だけど楽しみだったりする。

「では、確認をします」

「どうぞ」

センセイは桜色の唇をあげた。

わたしは封筒から原稿を取り出すと、確認作業を始めた。

センセイの職業は官能小説家だ。

わたしはセンセイ担当の編集者だ。

――さすが“女王様”だ…と、わたしは思った。

センセイは高校2年生の時に官能小説家としてデビューをして以来、10年目を迎えた今日まで活躍を続けている。

センセイの手から紡ぎ出されるその言葉は丁寧で、例えるとするなら花のようだ。
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