お前を守るのは俺だから
出会い
「優乃。お母さんたち、離婚することになったから。」 

「え?」

「明日までにどっちについてくるか決めなさい」


そう言われて私が選んだのはお母さんでも、お父さんでもない。

一人でいることだった。


お母さんのことはもともとあまり好きじゃなかった。
それは向こうも同じだと思う。


でも、お父さんは…お父さんは…!

「どうして…!?…お父さん!」

優しくて、いつも笑顔のお父さんが大好きだった。

そんなお父さんを選ばなかったのは、お父さんが“浮気"をしていたから。

お父さんだけが頼りだったのに…



「そこ、邪魔だ。どけ。」

「颯!女の子になに言ってんの!」

「あ、泣いてる」

「あー、颯さん、女の子泣かしちゃダメですよぉ~」



男の子達の声を聞いて我に返った。

「ご、ごめんなさい…」



ここは、学校の前。ここの生徒さんかな?

でも、髪の毛の色、すごいんだけど!


赤に、青に、金髪、茶髪。


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