それでもあなたと結婚したいです。

膝をついて顔を覗くとお酒の香りがした。


(飲み過ぎちゃったのね。)


よく見ると首もとのタイは緩められ、ボタンが外されている。

シャツの隙間からは鎖骨にほくろが見えた。


(ほくろ見~っけ!もっと私にしか見れないほくろ見つけたいなぁ。)


額に手をのせて横たわる千春さんは、気だるそうな表情で目を閉じている。


(あぁ~~凄い。こうゆうの、堪んないっていうのかな。)


欲求不満の絶頂期の私には目の毒だし、私のヤる気スイッチを押すには充分だった。


「千春さん………?」


小さく囁くと私は千春さんが横になっているソファーに足を掛けた。


ギィィと艶かしい音が響く。


千春さんはお酒を結構飲んだのか、まだ目を覚まさない。


脱がせて貰おうと思ってお風呂に入った後、また着たドレスの裾が千春さんの脚の上を滑った。



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