Am I What Colors?ー元姫の復讐ー



でも、泣きたいのを我慢しているような顔の南蓮央を見ていると、無性に思う。



こっちを見てって。



何でだろう……。





南蓮央の震える背中に、ギュッとくっついた。



「掴まってろ、咲誇」



低くてよく通る声。



その声を聞くと……いつもは落ち着くのに、今日は胸がしめつけられるだけ。


無意識に、私は声をかけていた。



「……泣いていいんだよ?」


「…………」



反応はない。


でも、肩は、背中は、震えてるよ?


なんで泣かないの……?


< 177 / 469 >

この作品をシェア

pagetop