Am I What Colors?ー元姫の復讐ー



食べ終わる頃には髪はほぼ乾いていて、冷風をあててくしでとかして完了。


キッチンで食器を洗う私を眺めながら、蓮央が私の髪の毛をいじる。



「お前さ、髪型変えねぇの?いつも下ろしてるけど」


「ヘアアレンジ苦手だし……」


「俺がやってやるよ」


「えっ!?蓮央が!?」


「母さんがプロのヘアメイクアーティストなんだよ」


「は、初知り……」



蓮央の家族のこと、初めて聞いた。


蓮央が何気おしゃれなのは、お母様の血筋か。



「咲誇が食器洗ってる間に終わらせる」


「え?ここでやるの?」


「時間ねぇし」



私の背後に立ち、髪の毛をまとめていく蓮央。


手つきが慣れてる…………すごい。



< 276 / 469 >

この作品をシェア

pagetop