夏の前の日

食器を下げて、二人分の歯磨きを
俺のもとに持ってくる。

二人で歯磨きして
二人で布団へ入る。

電気を消して、明るくなった外を見ながら
俺はリンを抱きしめた。


「ねぇ、ユウ?」

「ん?」

「少しの間、一緒に頑張ろうね」

「ーーーっ」


涙が出た。

この2年間はリンを泣かせて
傷つけてきたっていうのに。


「リンいっつもありがとな」


俺がキツいときはいつも
横にいてくれたっけ。

いつも励みになってくれた。

「ほんっまに、ありがとな」

「こっちらこそ」

リンが抱きしめ返してくれた。
それで、リンからキスをしてきて
セックスをしてそのまま眠った。
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