運命のブレスレット
「萌南ちゃん分かった?」


「う、うん…!」


かずくんが行くっていうのは決定事項なんだよね?


じゃあ行く!

絶対に絶対に行く!

「私、それ行きたい」


「分かった。じゃあちゃんと萌南ちゃんからお父さんに言うんだよ」


「わ、分かってるわよ」


何なの…

子供扱いしてさ…


あぁ、きっとかずくんにとっては私なんか妹みたいな存在なんだよね。


私のこの一方通行の片想い、いつになったら終わりになるんだろ。


いっつも素直じゃないから空回りしちゃうのかな?


私のこと、ちゃんと女の子として見て欲しい。


隣を歩くかずくんの綺麗な横顔を見ながら私はそう思った。




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