【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜


「え……」




思いもよらない彼の言葉に

目の前が、ぐわんと揺れた。




それって……

それって、もう話したり、笑い合ったりできないってことですか……?




そんなの、嫌です……っ。




「で、でもっ、」




そう声を上げた私の頭に、結城くんがぽんと手を置いた。




「……っ」




いつもやってくれたのに。




なのに、なんで今日はその手がこんなに切なく感じるんですか……?




今までとは違う結城くんの微笑みに

私は何も返せなくて。




「幸せになれよ、大原」




何も言えないでいる私にそう呟くと

くるりとこちらに背中を向け

歩いていく結城くん。




遠ざかっていく、

結城くんの背中が。


< 137 / 244 >

この作品をシェア

pagetop