【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
「なんで……」
「ひとりで帰らせるわけにはいかねぇだろ」
「それで、ずっと待っててくれたんですか……?」
そう呟くと、真紘くんは私の方へ近づき、わしわしっと頭を撫でた。
「彼氏だって気が気じゃねーの」
「へ……」
「…でも、頑張ったな」
頭に置かれた真紘くんの手は冷たいはずなのに、なぜか温かくて。
なんで分かってくれるんですか、私の気持ち───……。
胸の中のモヤモヤが晴れていき
それと同時に、ぷつんと溜まっていた何かが切れた。
「ふっ、ううっ……」
真紘くんのことが好きだからこそ
春樹くんの気持ちも分かったんです……。