イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~

悠真side~

お色気たっぷりの森園さんも草壁さんにかかれば、菜穂のように可愛い初心なオンナに見えてしまう。

森園さんって意外と男性経験少ないのかもしれない。

「草壁さんって、森園さんにとって何人目の男性?」

「彼女、惜しみなくフェロモンを男に振りまいているけど・・・実は俺が初めてで・・・原因は彼女を溺愛している父親のせいですよ」

「へぇー」


「菜穂さんにとって周防社長は何人目ですか?」

「俺も初めての男かな・・・」


素直に話してくれた草壁さんに正直に返した。


「周防社長は菜穂さんの父親のコトご存知なんですか?」

「菜穂の父親?いや…兄なら知っているが・・・」

「そうですか」

微妙な空気が漂う中、エレベーターは停止した。


「草壁さんはご存知なんですか?」


「着きましたよ」

草壁さんは俺の質問に答えなかった。


「俺の質問に答えてくれ」

「菜穂さんに訊けば、分かるでしょ?」

「確かにそうだが」


草壁さんは逃げるように先に出てしまった。




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