イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
《14》機密の行方

菜穂side~

「草壁さん?」

「忘れた書類を取りに来た」

「倭人もそそっかしいわね」

草壁さんはリビングで寛ぐ私達と少しだけ喋って、ゲストルームに行った。

「菜穂さん、お昼は外でランチしない?」

「いいですけど・・・草壁さんも誘いますか?」

「倭人は直ぐに仕事に戻るでしょ?ほっとけばいいわよ。早く準備しましょう」

森園さんは性急に私を立ち上がらせる。

私が着替えに寝室に行くと草壁さんと鉢合わせした。

クローゼットの中に入れていたクマのぬいぐるみを手にしていた。

「草壁さん、そこで何をしているんですか?」

草壁さんは前髪を掻き上げて、参ったような表情になった。


「部屋を間違えたと言うか・・・」

苦し紛れな言いワケをしたが、納得できなかった。


「何をしているのか?訊きたいんです」

「どうしたんですか?菜穂さん」


「草壁さんが…私達の寝室に居たんです」

「倭人、何やってんの?」

「直ぐに見つかると思ったのに。ぬいぐるみを探すのに…手間取ったんだ。結愛お前もタイミングをもっと考えろ」

「ゴメンなさい」


「あの・・・お二人は何者ですか?」








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