イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~

悠真side~

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「悠真様、ここにいらしゃったんですか?」


執事の田中さんが門の前で立ち尽くす俺の手を引いた。


「教えて、田中さん…ボクはお金で母さんに捨てられたの?」

「それは・・・」

田中さんは言葉に詰まった。


「そうなんだ・・・」

田中さんの困惑した顔を見て真実なんだと幼いながら理解し、傷ついた。


「・・・悠真様のお母様には深い事情があるんです。今も貴方のコトを想わない日々はありません」

「でも、母さんはボクに全然会いに来ない」

「それは・・・奥様が・・・」


「母さんなんて大嫌いだ!お金なんて要らない!!」


俺は田中さんの手を振り切り、中庭に逃げて芝生に転がり顔をつっ伏せて泣き喚いた。






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