右肩の蝶、飛んだ。
再び、大分へ。
嫌で嫌で死にそうだけど、直臣さんには心配かけられない。
でも、もし蝶矢が私を怨んでいるのならば、本当にこの日田のホテルの担当を私は外れなきゃいけない。
怖い。あの日、プリントを受け取った蝶矢が、私の指先を故意になぞった。
私は怖いのに嫌いでは無いその光景に、いつまでもいつまでも惑わされている様に、蝶の羽にハサミを走らせる蝶矢を思い出す。
彼をそこまで追い詰めたのは、義母の仕打ちではない。私の偽善だ。