ノイジーマイノリティー



そう思ったら



なんだかもう



どうしていいのか



判らなかった




おめでとうの言葉に



ありがとうと答えるハル




食事はもうおしまい



私もハルも何か言おうとしたけど



お互いに顔を見合わせて



やめてしまった



言わなくてもなんとなく判ったから



目が合うと



それが判って



どちからともなく笑いだした



「店を出ようか。」



私は頷いてハルと一緒に立ちあがった




並んで手を繋いで




一緒に店を出た




美味しかったね



お腹いっぱい



二人で歩く夜道



もうすぐ次の日だというのに



まだ駅前には



人が行き交っている




ハルの部屋は



二つ先の駅を降りた所に



あった



電車に乗り込む



ずっと手をつないだまま



決して離さなかった



電車の入口近くに



向かいあって二人で立ち



電車が揺れるたび



ハルにもたれかかる



時折重くないかなと



ハルを見つめる



「重くない」



ハルが笑って



「すごく重たい」



と言った



それを聞いて



私もふざけて



もっともたれかかってみる




ハルが呻き声をあげた



大丈夫と離れようとする私



ハルはそれを繋がれた手と



反対の手を使い



私の腰に手をまわして



出来ないようにした



「嘘だよ、大丈夫。」



そう笑顔で答える



目的の駅にはすぐに着いた



ちいさな声でハルが



ちぇっと呟く



「行こう。」



今度は私が彼の手を引っ張った




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