闇桜〜銀色のキミに恋をした〜




これじゃあ、あいつらに復讐できないじゃない。



翠斗をあたしのものにする必要がある。




・・・どうするべきか。




どうすれば、あの女をここから追い出せる?




イチャつく本田咲誇と翠斗の姿を眺めながら、顎に手を当てて考える。






・・・だめだ、思いつかない。




うーんと背伸びをして、屋上から下を眺める。




すると、ちょうど真下にいる人物に、目が止まった。





長い黒髪に、小柄な体型。





「…………本田咲誇?」




そう呟きながら後ろを振り返ると、そこにも本田咲誇の姿が。




あれ・・・・?




少し考え、あぁ、と納得した。





「……そっくりさん、か」




あの女子と本田咲誇……後ろ姿が瓜二つだ。






瓜二つ・・・?







あたしの中で、黒い何かが渦巻く。







「ふぅ〜ん……なるほどねぇ……?」







トン、トン、と屋上の手すりを指で叩いて、微笑んだ。







「作戦、開始♪」











< 15 / 185 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop