幸せの定義──君と僕の宝物──
つらい事も苦しい事もあった。

レナを傷付けてしまった事を悔やみながら遠く離れて過ごした長い日々や、誰よりも大切なはずのレナを信じる事ができず、突き放してしまった苦い記憶。

何度も傷付け泣かせたのに、それでも一緒にいたいと自分を選んでくれたレナを、誰よりも幸せにすると神様に誓ったあの日。

素直な気持ちを伝える事ができずにすれ違い、嘘をついてレナを悲しませ、自分の不甲斐なさに唇をかみしめた夜。

心ない者に傷付けられ心の病を患って怯えるレナに触れる事もできず、ただ見守り支え続けた苦しい日々。

いくつもの涙を乗り越えて、レナのお腹に小さな命が宿った日の、驚きと喜び。

ユヅルが無事に生まれた日、生まれたばかりの小さなユヅルを初めてこの手に抱いた感動。


レナが与えてくれた“生きる意味”と“守りたいもの”は、とてつもなく大きい。


もう2度とレナを悲しませないように、この先何があっても、この手でレナとユヅルを守っていこう。

血の繋がらない自分を愛し育ててくれた強く優しい母親の直子のように、レナと一緒に目一杯の愛情を注ぎ、ユヅルを育てていこう。

これからもきっと、何度も迷ったり悩んだり、立ち止まったり涙を流したりするのだろう。


つらい時ほど手を取り合い、二人一緒に乗り越えて、心から笑い合おう。

いつまでも“愛してる”と抱きしめ合って、優しいキスをしよう。




“この先の長い人生を

共に歩んでいくレナに、

溢れんばかりの愛と、

抱えきれないほどの幸せを。”








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