腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
第1章 自己紹介
僕の住む町は東京駅から電車を2本乗り換えて、たどり着く地方都市だ。
駅前には駅ビルが3本あって、タワーマンションも去年完成した。
ファミレスやコンビニも24時間営業だし、
独り暮らしの僕には便利な場所だ。
昔ながらの商店街と、中規模なスーパーや、居酒屋や、ちょっと、おしゃれなレストランも混在した、
都会と田舎の間のちょうど真ん中の町。そんな印象だ。

東北の田舎生まれの僕には東京の街は騒々しく、東北の大学の医学部をを卒業して、
都内の総合病院に就職したけど人が多すぎて外に出ると疲れるし、
結婚にも失敗して、他人との距離の取り方もわからなくなってしまった。
そんな時、偶然今務める病院の院長から、僕が務める総合病院に救命医の応募の声がかかって、
僕に直接オファーがあった。
優秀で転居出来る救命医。そんな感じかな。
ふと、地方都市か。都内より僕にあっているかもしれない。と思い立って、
思い切って、引っ越すことにした。
電車から初めて見たその街は、大きな川が流れていて、故郷の田舎町を思い出したし、
電車から降りる人達はそんなに急ぎ足じゃなくって、僕を安心させた。
良いかもしれない。
僕は川の流れるその街を好きになる予感がした。
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