腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
第4章 オオカミと卵焼き

その9。 ツカサ

今日、救急外来の飲み会飲み会だ。
急に病欠が出て、変則勤務で夜中から仕事になったから、
顔を出すか迷ったけど、
リュウが参加するって言ってたから、
奈々ちゃんも来ているはずだ。
そう思って、遅い時間に、顔だけ出しに行ったのに、
ウサギだ。
なんで、こんなところにいるんだ?
捻挫はどうした?
僕は急に不機嫌になる。
ウサギが僕に気づいて、驚いた顔をする。
「こんなところで何してる?足はどうした?」
と怒った声が出てしまう。
奈々ちゃんが呆れた声で、
「食事に来たところを、私たちが誘ったのよ。」
と僕の顔を見る。
僕は奈々ちゃんの顔を見ても、気持ちが収まらない。
「子どもは、帰る時間だ。天野、帰る用意しろ。」
と言って、周りを見回すと、
「私も帰ります。」としおりんが手を挙げた。
周りの男どものえー!という声にしおりんは
「明日も仕事なんでお先に失礼しまーす。」
と微笑んで、立ち上がった。

ふたりを連れて出て行こうとする俺に
「お持ち帰りだ〜」というリュウの笑い声が響いた。
みんながドッと笑いだして、
何事もなかったように飲み会は続いたみたいだ。
ちょっと、大人げなかったかな。





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