腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ

その20。ミウ

目が覚めると、知らない天井が見えた。
そうだ、菅原先生の部屋だったと、思い出す。
夢を見て、起きた時、先生が隣に横になって、
抱きしめてくれた事を思い出して、顔が赤くなる。
ベットの横に敷かれた布団をそっと覗くと、
先生が眠っている。
長い睫毛。軽く開いた唇。やっぱり、綺麗な顔立ちだって思った。
そっと、ベットを抜け出し、着替えを持って、リビングに移動する。
どこで着替えようかと考えたけど、
洗面所に入って、着替える事にした。
洗面所の周りを観察する。
突然やってきたにもかかわらず、清潔に保たれている。
それに、女の人のモノは何もない。
すごくホッとしている、自分が可笑しい。
この部屋でオンナのヒトに会う習慣がないだけかもしれないのに。

顔を洗って、薄くお化粧をした。
ドライヤーはうるさいから止めておこう。


冷蔵庫を覗くと、
お酒とチーズと調味料しか入っていない。
いったい、先生は何を食べているんだろう?
非常階段で、時折もらう飴がポツンと入っていたので、
とりあえず、ひとつもらって、口に入れた。

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