Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~

変貌

茶道部が終わると、高良先生に言われた。

「お体の調子、悪い?」

「いいえ」

「そう。何だかほっそりしてきたように思えたものだから」


小島ちゃんが抗議するように言った。

「キヨちゃんは、先生とお弁当食べてるんですよ。栄養にならないですよ」

「まぁ…」


何かを察した先生は、もう何も言わなかった。

友達がいないって、分かっちゃったかな?



でも、ほっそりしてきたって!


生まれて初めて言われた~!



片づけが終わると、小島ちゃんが近づいて来た。


「文化祭の衣装が出来たの!見に来ない?」



その衣装は、私も途中まで縫っていた。


縫いながら、テニスコートを見ている時が一番幸せだったな…。


胸がちくりと痛んだ。



見に行くくらいなら、いいかな?


衣裳室から、テニスコートは見えないし。



「行く~」

「やった!文化祭の前に見せたかったんだ~。超いいデキなの!」

「綺麗な生地だったよね?」

「うん。あの色にして良かったよね~」


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