Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~

違和感

選『抜』授業が増えて、ユリエちゃんとはホームルームでしか一緒にいられない。

ユリエちゃんに色々報告したいなぁ。

でも恥ずかしくてデキナイ。

でも言いたいなぁ。

でも…



「ぶっきよこ~」

と言われて振り返ったら、聖愛ちゃんだった。



「そういうこと言うんじゃない!」

小島ちゃんがたしなめる。


「ふん。オトコは結局、こういうのが好きなんだから」

茶道部の小島ちゃんと、あの『セーア』こと聖愛ちゃんは、英語と国語で同じSP1の授業を受けている。

人見知りだからクラスの人の顔をちゃんと見ていなくて、聖愛ちゃんのことは全然気が付かなかったよ。


定期試験のたびに、五教科それぞれ6クラスに分かれる。

SP1のクラスは、少人数制で一番厳しい。

タっくんとはほとんど一緒に授業を受けてるけど、矢倉くんが気にするから話していない。


「矢倉がフツーの男だったっていうのが、一番イタイね!」

「そんなの聖愛の勝手でしょ」

「しかも、メンドクサイ男だよね」

「もう!カノジョの前で!」
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