時代を越えて、恋人になっちゃいました。


「んー、軽い捻挫ね。少し腫れてるから、冷やしておきなさい」

「はい」

「あなたもありがとう、彼女をここまで運んできてくれて。あとは私に任せて部活に戻っていいわよ」

「ありがとうございます。お願いします」


誠司は保健室の先生に頭を下げると、私に向き直って言った。


「んじゃ、無理すんなよ。あとで荷物持ってきてやるから、今日は帰れ。部長には言っておくから」

「ん、ありがとう」




私は黙って、保健室を出て行く誠司を見送った。



< 64 / 251 >

この作品をシェア

pagetop