Fighting fantasia
「大体三十分くらいが限度か。伝説の神化といえども、俺には敵わないらしい」

マーズの死を看取るウラヌスを見ても、別段感慨すら湧いた様子もなく、エフェスは言った。

「で?お前達は何をしに来た?ジュデッカを倒した反逆者なら、今そこに転がっている。俺の用件は終わったんで、これから帰る所なんだが?」

「貴様…!」

ユピテルが食って掛かろうとするのを。

「!」

ウラヌスが片手で制した。

そして言う。

「まぁそう言うな、エフェスさんよ。ゆっくりしていったらどうだ」

「……」

無言のままウラヌスを見るエフェス。

ウラヌスは薄く笑う。

「弟は弱くて退屈させただろう。代わりと言っちゃあ何だが、俺と遊んで行かないか」

そのウラヌスの逆立った黒髪が黄金に染まり、全身を包み込んだ金色のオーラは、時折稲妻状の火花を散らす。

「丁重に地獄まで送り届けてやる」

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