キミの首輪に、赤い糸を。
「...すみません」

「...私も、言い過ぎました」

「いえ、和咲さんは、何も悪くありません」


如月さんはそう言って、私の方を向いた。

その表情は、すごく辛そうだった。


「...では、少し上がらせていただきます」

「はい、どうぞ」


私はもう一度如月さんをソファへと案内した。


「...」

「...」


けれど無言が続いていて、すごく気まずくなってしまった。


「...あの、昨日、どうして真白に会いに来たのか、覚えていますか?」


その沈黙に耐えられなくなった私は、如月さんにその質問をぶつけた。


「...はい、覚えています」


如月さんは少し戸惑った表情をした後、困ったように微笑んだ。
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