僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
ボクは松永先生にも久しぶりに挨拶し
真琴の病室へ向かった
変わっていない1人きりの病室
過去にボクもいたんだと信じられなかった
「…ねぇ真琴」
「うん?」
「……覚えてる?
ボクが退院した日にボクが真琴に言ったこと」
「迎えに行くよってあれ?」
「覚えていてくれたんだね
…じゃあこれ」
ボクは中学時代の3年間
コツコツとお小遣いを貯めて買ったものを真琴に渡した
小さな紺色の箱
…これがボクの真琴への気持ちだ
「ボクは高校に合格したけどまだ通っていない
今は春休みだから肩書きが何なのか曖昧な時期だよ
ガキだとかませてるとか言われても可笑しくない
むしろそれが正しいんだと思う
だけどボクは…真琴にこれを渡したい」
「開けても良い?」
「構わないよ」
箱を開けた真琴は
パッと顔を赤らめながら微笑んだ
「いつか本物渡すから
…これは予約で…持っていてほしい」
「…ありがとう!心くん」
真琴の左手の薬指には
おもちゃの宝石がつけられた指輪が光っていた