夢中にさせてあげるから《短編》番外編追加
もう、最悪。

ああ、なんでこんなことに。

それは……。

★★★★★★★

少し前。

「結婚式は分かるよ?けど二次会なんか、なんで行くわけ?」

部屋に愛児の不満げな声が響く。

加えて、整った顔に浮かぶ不機嫌オーラ。

ちなみに日時は土曜日の昼下がり。

私は些かうんざりしながら答えを返した。

「だから私、二次会の幹事なんだって。私がドタキャンしたら新郎側の幹事に悪いじゃん」

愛児はベッドの上で胡座をかいて、振り返った私をジッと見つめた。

それから大きく首を傾けてわざとらしく眼を細める。

「そういや確か三ヶ月前、友達の結婚式の二次会で彼氏をゲットする予定だとか言ってたよな、お前」
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