未来の1/fragment






階段を降りてリビングを素通りしてキッチンへと向かっていた丸林の姿を見た母親が声をかけた。



「あら将生くん、今から晩御飯作るけど食べる?」


「いえ、外で食べてきます」


「そぅ…」



残念そうに返事をする母親を気にもとめず、冷凍庫を開けて棒アイスを取り出した。


すると玄関のドアがガチャっと開く音が聞こえ、暫くすると父親がリビングに入って来た。



「お帰りなさい」



父親が背広を脱いでネクタイを外している時に、キッチンに丸林がいるのに気付き



「立って食べるのをやめさい、行儀が悪いぞ‼︎」



父親の注意を受け、「はーい」とその場凌ぎの軽い返事をして二階に戻ろうとした時だった。



「待て将生‼︎」



すれ違い様に父親に止められ、丸林は「何⁇」と機嫌が悪そうな低い声を発し、父親をじっと見つめた。





< 230 / 403 >

この作品をシェア

pagetop