俺様王子とメイドちゃん
「どうされました?」


「じゃあ、俺たち両方にご褒美ってことで

いい?」



湊は甘い声でそう言うと、わたしの肩に

手を置いた。


「ちょっと、何するつもり――――」



「お前。毎日、俺から逃げ回ってばっかり

でちゃんとキスしたことなかったよな」


湊は、ニヤリと笑った。


「はいっ?!」



その瞬間、わたしの唇に柔らかいものが

あたった。


1センチ目の前には、目を閉じている湊の顔。




もしかして、キス・・・されてる?



身体中が熱くなるのがわかる。


湊から離れようとするけど、体が固まった

ように動かない。










これはご褒美じゃなくて、罰ゲームでしょ

うがー!!


わたしの叫びは、届かなかった――――
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