秘密のキスは夜のオフィスで
「一条くん、また三澤くんに注意されちゃったの?」


「はい、僕がミスばっかりなのが悪いんですけどね」


隣の席に座っている、一般職の佐藤さんはいつも僕を気にかけてくれる。
どうやら三澤さんとは同期で、そこそこ仲もいいらしい。


「きっと一条くんに期待しているのよ。チョコでも食べて元気出して」


「ありがとうございます」


佐藤さんのくれたチョコを頬張っていると、三澤さんが会議室から帰ってきた。


「……佐藤、また一条を餌付けしてるのか」


「餌付けじゃないよ。いつも頑張ってるからご褒美あげてるだけ。三澤くんもちゃんと、一条くんが頑張ったらご褒美あげなきゃダメだよ?」


「一人前に仕事が出来たら、な」
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