追憶の彼方に

✩✩対峙①


結城は、一華に結局なにも言えずに帰した。
はぁ、俺も帰るかと、外に出ると

一華が、女とどこかに
行こうとしていた。
そのまま、帰ろうとしたが
やはり、気になり後をつけた。




一方、一華は‥‥
断ることが、出来ずに着いてきたが
カフェに入り座ると

「改めまして、
私は、菅野波瑠の妻の
菅野紗良 といいます。

主人の会社が、お宅の会社に
お世話になっているみたいで。」
と、言われて

一華は、びっくりしたが····

「あの、はじめまして、
逢澤 一華と申します。
飛鳥建設の菅野さんの奥様ですか?」
と、訊ねると

「はい。まさか、元彼女の会社と
取引なんて、びっくりですね。」
と、言われ
「会社と菅野さんとの過去は、
関係ないと思いますが。
なにが、仰りたいのですか?」
と、冷静に冷静にと思いながら言うと。

「いえ、特には。
ただ、子供もいますので、
やけ没栗とか困るなぁ、
と、思っただけです。」
と、言う奥様に

「そうですか?でも、お幸せな家庭なら
そのような詮索は、必要ないのでは?
それだけのご用件でしたら失礼します。」
と、言うと。

「あなたね‥‥
と、紗良さんが何かを言いかけた時に

「一華、探したぞ。
待ち合わせの場所にいろよ。」
と、結城課長が来てくれて、
その上
「一華、どちら様?」
と、訊ねた。

「あぁ、飛鳥建設の菅野さんの奥様です。」
と、答えると。

「あっ、えっ、なんで、菅野さんの
奥様が、一華と?
一華の知り合いなの?」
と、言われて

「いえ。初めて、お目にかかりました。」
と、答えると
「菅野さんの奥様は、
なぜ、うちの逢澤に?」
と、言うと

「あの、あなたは?」
と、紗良さんが逆に訊ね

「あっ、失礼しました。
飛鳥建設さんと取り引きしてます
営業課長の結城と申します。
菅野さんは、本日当社には、
お見栄になりませんでしたが、
まさか、菅野さんに頼まれて、
当社を調べていらっしゃるとか?」
と、怪訝な顔で言うと

紗良さんは、手を振りながら
「とんでも、ありません。
み‥、道を尋ねただけです。
ごめんなさい、それでは。」
と、言って慌てて帰って行った。

一華は、ストンと腰が落ち
椅子に座り込んだ。

それをみて結城は、
「そんなに、びくびくするなら
不倫とか止めろ。」
と、怒っていた。
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