彼女にもう一度
タイムマシン
日曜日。
混雑した電車に3時間揺られ、僕は地元に戻った。



僕の高校は、裏山、なんてものが存在するほど田舎にある。

その山で昔、ココと秘密基地を作ったのだ。




「懐かしいな」


駅に降りた瞬間、僕は思わず呟いていた。
この町はココとの思い出が多すぎてつらい気持ちになるから、滅多に帰ってくることはなかった。


歩いてすぐの高校の裏に、立ち入り禁止と書かれたフェンスがある。
それ超えるとあの場所にたどり着く。


昔ココと通った道。


「見つかったら怒られるかな?」と少しドキドキしながらも、子どものようにはしゃいでいたココの顔が蘇ってくる。


「……あった!」


その場所には確かに、木の枝をかき集めて小さな小屋のようになった秘密基地が、ひっそりと残っていた。
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