本当
chapter8
「行くぞ」

グイッと腕を引かれそのまま引きずられるように連れていかれる。

「冬華!」

まだ教室にいる冬華に叫んでも今日も放課後デートらしくそれどころではなさそう。

ハッとしたかのように手を解かれた。
まだ人がたくさんいる渡り廊下。
正と歩いている。

「早く行こ」

今度は私から正の袖を掴んで引っぱった。
ここはいられない。
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