流星の光







今さっきの出来事を思い出す。




思うがままに身体を触られ、抵抗するとそこら辺のものを投げて、煙草を押しつけて。

触られた感覚がまだ残ってる。




気持ち悪い。






『抵抗したら、分かってんだろうな。』





頭にへばりつく汚い声。


自然と涙が浮かんで、こぼれていく。






「雫。」





玄関から、聞き覚えのあるお兄ちゃんの声がした。




お兄ちゃんが泣きそうな顔で、私を見る。


震える声で「大丈夫だよ。」そう言って笑った。




でも身体は正直に震えいて、それは止むことを知らない。






< 3 / 16 >

この作品をシェア

pagetop